
性行為って、どんな感じなんだろう。
女性の身体に触れてみたい。気持ちよさを知りたい。好きな人と、今より近いところに行ってみたい。
人によって、知りたいことは違うと思う。俺は吉原で店をやっているけれど、「女性と経験したい」という気持ちを、全部「誰かと深くつながりたい」に言い換えるつもりはない。身体への興味だって、立派な理由を付けなくていい。
一方で、まだ経験したいと思わない人もいる。それも、無理に変える必要はない。
君が何を望んでいるかは、童貞という言葉だけでは分からない。
映像や人の話で、性行為がどういうものかは知っているかもしれない。でも、自分がその場にいたらどうなるかは分からないよな。楽しみかもしれないし、緊張で頭がいっぱいになるかもしれない。
知らない世界に興味がある。その一方で、知らない自分を見せるのは怖い。
そこは、矛盾しないと思う。
初めてのことを想像するとき、相手の顔や身体を思い浮かべるのは自然だ。でも、実際に向き合う相手には、相手の気持ちがある。君がしたいことと、相手がしたいことが、最初からぴったり同じとは限らない。
だから、何かを始める前に話せる相手かどうかは、よく見てほしい。
「初めてだから、緊張している」
その一言を言えそうか。相手が嫌だと言ったとき、ちゃんと止まれるか。君自身も、途中で嫌になったら止められるか。
これは、上手にやるための試験じゃない。二人で過ごす時間の話だ。
風俗という選択肢を考える人もいるだろう。俺がその仕事をしている以上、そこから不自然に距離を置くつもりはない。ただ、身体の感覚を知りたいのか、好きな人に求められたいのかでは、欲しいものが違う。
風俗へ行けば全部解決する、とは言えない。恋人ができるまで待て、とも言わない。君が欲しいものを、君自身が取り違えないでほしい。
初めての相手を大切にしたいなら、それでいい。まず経験してみたいなら、その気持ちも否定しない。
ただ、周りの話に追い立てられて決めるのは、もったいないと思う。君の初めてなのだから、誰かの見栄を満たすために使わなくていい。
知ってみたいなら、知ってみたいでいい。
何が楽しみで、何が怖いのか。まずはそこを、格好をつけずに考えてみてほしい。相手を探すのも、誰かに相談するのも、そのあとでいい。
知らないことは恥じゃない。興味を持つことも恥じゃない。
俺は、そこから話を始めたい。
ショコラ代表・小林
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